ステントについて

Ni-TiチューブやNi-Tiワイヤから作られたステントが沢山使われています。
血管の狭窄部の治療として、ステントを留置して、内側から支え、十分な血流を得る方法です。癌により、気管や食道、大腸や胆道が狭窄した箇所の治療にも使われます。前者ではNi-Tiチューブが使われ、後者は大きさの観点から、Ni-Ti ワイヤを編んだものが使われます。いずれも網状にデザインされたステントは、縮径されて、カテーテル内に設置され、血管内あるいは消化管内を経由して、患部で押し出され、超弾性特性により自己拡張し、管の内側に設置されます。
心臓近くの冠動脈等細い血管に対し、剛性の高いCo-Crチューブ製のステントも使われます。こちらは超弾性特性を持たないため、バルーンで膨らませ血管内に留置します。

自己拡張型ステント(Ni-Ti)

自己拡張型ステント(Ni-Ti)

バルーン拡張型ステント(Co-Cr)

バルーン拡張型ステント(Co-Cr)

当社製品のご紹介

●チューブ

チューブ

ステント用Ni-Tiチューブとして、1~8mmの外径が要求され、肉厚もデザインによって様々です。標準的には下図の範囲のNi-Ti チューブ製造が可能です。インプラント(長期間体内留置)デバイスのため、長期の耐久性が要求されます。弊社は溶解から自社製造しているために、合金品質のコントロールが可能です。ご要求によっては、ASTM F2063に規定されているインクルージョンを考慮してのチューブ製造が可能です。Web在庫があります。お客様の緊急の要求に対しても対応いたします。さらには,RR(Rapid Response)サービスも持っております。サイズを指定しての特急試作に対応します。お問い合わせ先にご要望をお送りください。

AAA Stent

AAA Stent

チューブから製造された末梢血管用ステント

チューブから製造された末梢血管用ステント

●ワイヤ/細線

ワイヤ/細線

Ni-Ti ワイヤは、チューブステントに比べて設計が容易なため、大きな形状、異形のステントの設計が可能です。形状が多種多様な消化器系の臓器(管)の内側に使われます。線径は0.025mmまでの製造が可能です。表面の酸化膜を落とした酸洗い表面にも対応します。

●ワイヤ/F-ELI

ワイヤ/F-ELI

F-ELI (Furukawa Extra Low Inclusion wire) ワイヤは、自社溶解技術を駆使し、特別に低インクルージョン仕様で製造しています。
ASTM F 2063で要求されるインクルージョン規格の半分以下、Size ≦15μm、Area ≦ 0.5%を保証します。高耐久性を要求されるデバイスには最適のワイヤになっています。

●Pt-cored

Pt-cored

ステントによるカテーテル治療は、X線装置の下で、映像を見ながら実施されます。
Pt-cored wireは、X線下の視認性を改善したNi-Ti ワイヤです。可能な限りNi-Tiの超弾性特性を維持し、中心部にX線視認性を改善するためのPtをコアに配置しています。線径0.050mmまでは製造可能。Pt面積率は10~20%のワイヤです。

●Co-Cr チューブ

Co-Cr チューブ

高品質な自社溶解によるCo-Cr チューブを製造いたします。バルーン拡張型の冠動脈ステントに多く使われています。合金はASTM F 90準拠。Ni-Ti チューブ製造の経験を生かして、高寸法精度のチューブを提供します

サンプルをお求めの方へ

RRサービス

ジャストサイズの試作。原則受注後3週間で出荷します。
※限定条件があります。詳細はフライヤーでご確認ください。

Web在庫サービス

Web公開している在庫チューブ。
毎週在庫情報改訂。原則2週間以内に出荷します。